概要と特色

実学とは何か、商学とは何か

 「実学」とは、単に世俗的な実際の役に立つ知識の伝習や利用の仕方を研究する学問ではありません。「実学」とは、近代合理主義に立脚した科学的アプローチを採用するとともに、自由で独立した個人による批判を通して、合理に至ろうとする態度に裏打ちされた学問です。「商学」もまた、実際の商売の役に立つ知識を研究し、将来に伝えていくものではありません。「商学」とは、現代産業社会の生み出す諸問題を、マクロ的観点およびミクロ的観点の両方から問題として捉え、理論的および実証的アプローチによる、制約条件の認識、原因の究明、問題の生じるメカニズムの説明、将来の展開方向の予見を通じて、理論の導く問題解決方法の開拓と、知識の蓄積を目指す学問分野なのです。

 商学研究科は、商業学、金融・証券論、保険論、交通・公共政策・産業組織論、計量経済学、国際経済学、産業史・経営史、産業関係論、経営学、会計学の10分野から構成されています。本研究科の修了生には、さまざまな分野の知識・成果を総合し、自身で主体的に構築したフレームワークによって分析し、自分なりの結論を導き出す能力を備えることが期待されています。その結果として、特定分野に偏ることのない、多様な学問分野の観点・知識・方法論の習得が可能となっているのです。

養成する人材像

社会のリーダーたる
トップマネジメント、スペシャリスト、アカデミシャンの養成

 想定されている修士課程修了生の進路は、後期博士課程に進学して研究者となること、ならびに修士課程修了後に経済社会の運営に直接携わる会計プロフェッション、企業経営者、社会システムのリーダーたるスペシャリストとなることです。後期博士課程の修了者の多くは大学等の教員となっています。研究教育者の養成と高度な管理職・専門職の訓育は、実学の精神を受け継ぐ商学研究科が目指す基本方針に沿ったものです。これまでにも多角的な知識、独自の分析能力、豊かな情報発信能力を兼ね備えた人材を、社会の各方面に多数輩出してきました。

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